獣医学生としての日々

獣医学生4年目

一人暮らし開始

たびたび言っていたと思いますが、私は1~3年は実家から往復4時間かけて通い、4年次からは大学から徒歩5分のところに一人暮らしをさせていただいています。

私の大学では4年の後期から研究室に配属されます。選び方については次の項で書きますが、私が選んだところは動物実験がある研究室でした。毎日お世話に来る必要があるので通学時間が短いほど私はストレスなく大学に来ることができる、と考え父親にお願いをしました。

私は幸いにも承諾を得ることができ、晴れて一人暮らしを開始することができました。

しかし、同期のうちには私のように交渉しても叶わない人もいました。

もちろんひとりぐらしでなくても研究室生活はできますのでご安心ください


研究室選び

獣医大学の研究室は大きく「臨床系」「基礎系」に分かれます。

  • 臨床系:外科、内科、皮膚科、画像診断科、
  • 基礎系:病理学、解剖学、毒性学、薬理学

私はこれらの研究室の中から病理学研究室を選び所属していました。

配属先を決めた理由は

  • まだ就職先を臨床系にするか企業系にするか決めていなかったから
  • 親からの仕送りが家賃分のみで、週3でアルバイトをしなければ光熱費や娯楽費用などをまかなえなかったから
  • 病理学研究室の准教授のファンだったから

などがあります。私は臨床獣医師になるか企業のOLとして働くか迷っており、臨床系に行きたいという強い気持ちがありませんでした。私の同期は臨床系にすすむ願望の強い人たちが多く、競争率が高かったため尻込みしていました。また、私は趣味が多いため娯楽費用は毎月まあまあ嵩むので仕送りだけでの生活はQOL的にNGでした。そのため時間に比較的余裕のある基礎系の研究室に所属しようと思いました。

そのなかでも病理学にしたのは、私が入学当初から大好きな准教授のもとで働きたいなと思っていたからです。ぶっちゃけ病理学なんてさらさら興味がなかったのですが、准教授のお人柄に惹かれ続けてとうとう直属の学生になりました。

後悔はしていませんが、私のような決め方の人は稀です。

皆さん「臨床系が好きだから」「画像診断学に興味があるから」「将来製薬会社に勤めたいから」などの理由で研究室を決めています。

読者の皆さんも自由に研究室を決めてください

ラットを飼うことの大変さ

私の卒業研究は毒性実験だったのですが、ラットを24頭2~3か月飼いました。

その期間は毎日学校に行ってエサ・水補充、測定、掃除、ケージ洗いなど様々なお世話をしました。

ラットの部屋は無菌的になっていて入るときも防護服を着て、手袋をし、帽子をかぶり、マスクをつけ、靴を履き替え、アルコールで全身を噴霧してからでした。これを毎日行うことのまあ大変なこと。

動物実験施設はこのように人間側の準備もきちんとしないと入るはずのない病原菌などで結果が狂ってしまうことがあるので、比較したい条件以外はそろえるために上記のようなナリをととのえてからでないと入れないんですね。

そしてその部屋の中では小さいので一度部屋外に持ち出して洗わなければならなかったりするのもまた厄介です。私のケージは8個でしたが、それでもフタや餌入れなどを洗うと30分弱はかかりました。その間はもう無心です。

世に出回っている医薬品のほとんどは動物実験(それもケージ8個なんかでは済まされない大きな実験)を経て人々のもとにたどり着いています。その時の動物の世話の大変さを考えるとめまいがするほど尊敬の念でいっぱいになります。

動物実験を今もやっている研究者の方々、ありがとう

それでは獣医学生4年目に感じたことでした

またね🌸

みょんみょん